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「マンション」を相続するとき、相続税はどうなる? 注意点を解説

2021年12月16日
  • 遺産を受け取る方
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「マンション」を相続するとき、相続税はどうなる? 注意点を解説

千葉県が公表している市区町村別人口動態の統計によると、平成30年の船橋市内の死亡者数は、5210人でした。千葉県内では、千葉市に次いで2番目に多い数字ですので、船橋市内では、毎年相当数の相続が発生しているといえます。

被相続人が死亡して相続が開始した場合には、相続人全員で協議して、被相続人の相続財産を分けることになります。この際、相続人の方々は、「被相続人の相続財産にマンションが含まれている場合には、マンション特有の注意点はあるのか?」「マンションを相続する場合の評価や相続税はどのように考えたらよいのか?」などの疑問を抱かれるでしょう。

本記事では、マンションを相続する場合の注意点について、ベリーベスト法律事務所 船橋オフィスの弁護士が解説します。

1、マンションを相続する際の流れとは?

相続財産にマンションが含まれていたとしても、基本的な相続の流れは、通常の相続の場合と同様です。
以下では、マンション特有の注意点もふまえながら、遺言が無い場合の相続の流れについて説明します。

  1. (1)相続人の調査

    相続手続きをすすめるにあたっては、まずは、誰が相続人になるかを確認する作業から行います。
    遺産分割協議を成立させたとしても、相続人の一部に漏れがあり、相続人全員が参加していなかった場合には、当該遺産分割協議は無効になってしまうのです。したがって、有効な遺産分割協議を行うためには、正確に相続人を調査することが重要になります。
    相続人の調査方法としては、まず、被相続人の出生から死亡までの戸籍を取得します。その後、民法所定の法定相続人の順位に従って、相続人を確定させていきます。

  2. (2)相続財産の調査

    相続人を調査した後には、被相続人の相続財産の調査を行います。
    相続財産に漏れがあったとしても、原則として、遺産分割協議が無効になることはありません。しかし、漏れのあった相続財産を対象として再度遺産分割協議を行わなければならないという手間は生じます。そのため、相続人の調査と同様に、相続財産調査も正確に行うことが重要になるのです
    マンションが相続財産に含まれている場合には、マンションのローンも存在する場合があります。ローンなどの負債についても、忘れずに調査しましょう。

  3. (3)遺産分割協議

    マンションが相続財産に含まれている場合には、マンションの価額をどのように評価するかが問題になります。マンションを所有している場合には、区分所有建物の区分所有権(居室部分)と敷地利用権(敷地部分)が存在しますので、それぞれを別途に評価する必要があります。不動産の評価方法としては、公示価格、固定資産税評価額、相続税評価額(路線価)などがあり、どの評価方法を採用するかによって、マンションの評価額は大きく異なってくるのです
    相続人同士で合意することができれば、上記の評価方法に縛られず、どのような価額にすることも可能です。しかし、合意ができなければ、最終的に不動産鑑定士による鑑定をしなければならないこともあります。
    また、マンションは、現金や預貯金のように物理的に分割することができないため、どのように分割するかについても揉めることがあります。分割方法を決める際には、相続人がマンションに居住しているか否かによって最適な分割方法が異なってきます。具体的な分割方法については、後述します。

  4. (4)名義変更

    遺産分割協議が成立した場合には、遺産分割協議書を作成し、各相続人が署名して実印で押印をします。そして、遺産分割協議の結果に従って、マンションの所有名義を被相続人から相続人に変更することになるのです。

2、遺産分割の方法は?

マンションが相続財産に含まれている場合の遺産分割の方法は、四種類存在します。以下では、それぞれの方法について解説します。

  1. (1)現物分割

    現物分割とは、遺産をそのままの形で各相続人に分割する方法です。たとえば、A不動産を長男が相続、B不動産を二男が相続、現金や預貯金を長女が相続、というような場合です。1つの土地を分筆して相続する場合も、現物分割にあたります。
    現物分割では遺産をそのままの形で相続することができますので、換価などの手間がかからないというメリットがあります。しかし、相続財産の構成によっては、相続人間で公平に分割することが難しい場合もあります

  2. (2)代償分割

    代償分割とは、特定の相続人が法定相続分を超える遺産を取得する代償として、その他の相続人に対して現金などを支払うという方法です。たとえば、相続財産がマンションしかない場合には、マンションを特定の相続人が取得して、法定相続分を上回る部分については、当該相続人の手持ちの現金から他の相続人に支払うというものです。
    被相続人の所有するマンションに配偶者などの相続人が居住していたケースでは、当該相続人が引き続き居住することが好ましい場合が多くなります。その際には、相続人間の公平を図ることができる代償分割によって遺産分割がなされることが多いでしょう

  3. (3)換価分割

    換価分割とは、遺産を売却することによって得た現金を相続人で分割する方法です。たとえば、マンションを売却してその現金を法定相続分に応じて分配するというものです。
    被相続人が所有するマンションに相続人が居住しておらず、今後も居住する予定がない場合には、特定の相続人が取得するよりも、マンションを売却してしまった方が遺産分割は容易になります
    マンションを売却する場合には、譲渡所得税などの税金が課税されます。売却に要する費用も考慮したうえで、換価分割を行うようにしましょう。

  4. (4)共有分割

    共有分割とは、遺産を複数の相続人の共有名義にする方法です。たとえば、マンションを特定の相続人の単独名義にするのではなく、長男、二男、長女の法定相続分に応じた共有名義にするというものです。
    各相続人の法定相続分に応じて登記をすることによって、物理的に分割が困難な不動産であっても公平に分割することが可能になります。しかし、共有状態とすることには、「将来マンションを処分する場合に共有者全員の同意が必要になる」などのデメリットがあります。あくまでも、上記の3つの方法による分割が困難な場合の最終手段、という程度にとらえたほうがよいでしょう。

3、マンションの相続では相続登記や相続税評価額に注意!

マンションを相続する場合には、相続登記や相続税評価額に注意が必要です。

  1. (1)マンションと相続登記

    不動産を相続した場合に、被相続人名義から相続人名義に所有者を変更する手続きを「相続登記」といいます。相続登記は、法律上の義務ではありませんが、相続登記を怠っていると将来別の相続が発生した場合に手続きが煩雑になりますので、不動産を相続する人が決まった場合には、すみやかに相続登記を行うようにしましょう

    なお、遺産分割協議に基づく相続登記の手続きには、主に以下の書類が必要になります。

    • 登記申請書
    • 被相続人の戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本(出生から死亡までのものすべて)
    • 被相続人の住民票の除票
    • 法定相続人全員の戸籍謄本
    • 法廷相続人全員の印鑑証明書
    • 新たな名義人の住民票
    • 遺産分割協議書
    • 相続する不動産の固定資産評価証明書


    相続登記は、自分でも行うことができますが、手続きに不安がある場合には、司法書士に依頼して行うとよいでしょう。

  2. (2)マンションと相続税

    マンションを相続することになった際、相続財産の合計額が一定の金額を超えた場合には、相続税が課税されることになります。
    また、遺産分割の際の相続財産の評価と相続税の際の相続財産の評価方法はそれぞれ異なる点にも、注意が必要です。相続税の計算には「相続税評価額」を用いて計算することになります
    マンションは、居室部分と敷地部分がそれぞれ別々に相続税の課税対象となります。居室部分の相続税評価額は、固定資産税評価額を用いることが一般的ですが、敷地部分は、「路線価方式」または「倍率方式」という方法で計算します。
    路線価が定められている地域のマンションの場合には、路線価方式によって、「路線価×土地全体の面積×各種補正率×敷地権の割合」という計算方法で算出します。他方、路線価が定められていない地域のマンションの場合には、倍率方式によって、「土地の固定資産税評価額×評価倍率」という計算方法で算出することになるのです。

4、遺産相続の悩みはベリーベストに相談

遺産相続をすることになった場合には、遺産の評価方法から分割方法についてさまざまな方法があります。どのような方法を採用するかによって、遺産分割によって最終的に取得することができる遺産の金額は大きく異なりますので、各相続人の利害が対立して大きなトラブルになることも珍しくありません。
遺産相続をスムーズにすすめるためにも、相続が発生した場合には、なるべく早い段階で弁護士に相談をすることをおすすめします。
遺産相続では、遺産分割の手続きだけでなく、相続税の申告、相続登記といった手続きも必要になります。遺産分割は弁護士に、相続税の申告は税理士に、相続登記は司法書士に依頼をしなければならないという事態になると、専門家を探して依頼するだけでも相当な労力がかかるでしょう。

ベリーベスト法律事務所グループには、弁護士だけでなく、税理士や司法書士などの専門家も在籍しています。そのため、一度のご依頼で遺産相続に関するすべての手続きがワンストップで完結することができます。各支店でも、グループ内の税理士や司法書士と連携して、遺産相続のお悩みに対応いたします。
千葉県にご在住で遺産相続のお悩みは、ぜひ、ベリーベスト法律事務所 船橋オフィスにまでご相談ください。

5、まとめ

マンションが相続財産に含まれる場合には、マンションをどのように活用するかによって最適な分割方法が違ってきます。
また、マンションの価値をどのように評価するかによって、最終的に取得することができる金額も大きく異なってくるのです。
適切な遺産分割を行うためには、弁護士のサポートを受けることをおすすめします。遺産相続に関してお悩みの方は、ベリーベスト法律事務所 船橋オフィスまでお気軽にご連絡ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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